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相続税の申告を忘れたらどうなる?

相続税の申告期限は、相続開始を知った日(一般的には亡くなった日)の翌日から10カ月以内となっています。それまでに、申告や納税をしなかったらペナルティとして重い税金がかかってしまいます。

相続財産の合計が基礎控除以下の人は相続税の申告の必要がありません。ただし、2015年からは、基礎控除が改正になり、3000万円+600万円×法定相続人の数になります。これまでよりも、基礎控除が4割引き下げられますので、これまで以上に注意が必要です。

相続税が0円でも申告が必要な場合。

例えば、ご主人と奥さま、子供2人のご家庭で、ご自宅の評価が4000万円で、金融資産が2000万円、合計6000万円の財産を持った人が亡くなったとします。

2014年末までであれば、基礎控除が5000万円+1000万円×3人=8000万円ですので、基礎控除以下ですので、相続税はかかりません。

 

2015年1月以降は、基礎控除が引下げになり、4800万円になりますので、相続税の申告が必要になります。(ただし、小規模宅地の特例、配偶者の税額軽減を活用できれば納める税金は0円とすることが出来ます)

 

このように、相続の計算において、小規模宅地の特例や配偶者の税額軽減といった制度を活用することで、相続税を支払わなくて良い方もいます。ただし、こういった税額軽減を活用した場合、相続税額が0円であっても、必ず相続税の申告書を10カ月以内に提出しなければなりません

 

つまり、小規模宅地の特例を受ける宅地や配偶者の税額軽減を受けるには、「相続税の申告期限(10カ月以内)に遺産分割が出来ていること」が必要です。相続人の間での話し合いがつかなければ、10カ月の申告期限を過ぎてしまいます。その場合は、いったん未分割で法定相続分どおり取得したとして、相続税の申告をして、後日、遺産分割協議が完了した時点で、修正申告や更正の請求を行うことになりますので、注意が必要です。

 

最近、雑誌等に、首都圏、近畿圏、中部圏のどの駅で、どれくらいの大きさのマイホームを持っていれば相続税がかかるのかといった特集も組まれています。これまで相続税なんて関係ないと思っていた方も、今回の税制改正を機に、一度相続税がかかるのかどうか、特例を利用して相続税の納税が必要ない場合であっても、相続税の申告書を提出する必要がある事を忘れないでください。

 

相続税の申告期限も、納税期限も10カ月以内です。期限までに相続税の申告を行っていても、期限までに税金を納めなかった時には、利息にあたる延滞税がかかる場合がありますので、注意して下さい。

相続税の提出期限が遅れた場合等のペナルティ

延滞税

税金が定められなかった期限までに納付されない場合に、原則として納付期限の翌日から納付する日までの日数に応じて、利息に相当する延滞税が課されます。

 

過少申告加算税

誤って税金を少なく申告した場合、過少申告加算税が課されます。

 

無申告加算税

申告書を提出し忘れて、自主的に申告期限を過ぎて申告書を提出した場合には、無申告加算税が課されます。

 

重加算税

申告書を提出しているが、財産を隠したり証拠書類を偽装した場合には、重加算税が課されます。

申告書を提出しないで、財産を隠したり証拠書類を偽装した場合には、重加算税が課されます。

 

本人が誤っていた場合と、本人がわかっていて財産を隠したり、申告を行わなかった場合では、税率が異なります。

 

一度相続が発生した時の財産評価を自分で行ってみて、基礎控除に近い財産があったり、基礎控除を超える財産がある場合には、相続税の申告が必要になります。相続の時に遺産分割が上手くいかない為に、申告が遅れる事のないように事前に相続の流れについて理解して対策を考えておく事が大切です。相続の申告について、気になることがあれば、専門家に相談してください。

 

→相続税の申告の流れについて詳しく知りたい方は個別相談をご利用ください

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